砕けきった石のよう。





               砕けぬいた意志のよう。





               宝石は何処にもなかった。





               放り投げてまでいける状況ではなかった。





               ただ、黒い服にソフトクリームをつけて





               コンクリートを見るしかなかった。





               抱き寄せてしまえばよかったのに。





               撫でられている顔は子供の顔だった。





               矛盾だった。